こんにちは。
ご無沙汰しております。
最近の学会オンライン化の傾向は、参加者としては非常に良いですね。発表者、ましてや主催者側は大変でしょうが。
さて、日本外科学会もご多分に漏れずオンライン開催されていたのですが、衝撃的なプレゼンテーションがありました。
University of Michiganの福原進一先生です。
(第120回日本外科学会定期学術集会 120回特別企画 120AS-8-5)
野球のイチロー選手に通ずるような、これぞ真の心臓外科医というマインドセット、ストイックさ、努力、実績、をひしひしと感じさせる素晴らしいプレゼンテーションでした。
(通俗的な表現を許していただければ、ガチ中のガチ、というやつです。)
自分が学生や研修医ぐらいの学年であったなら、おそらく全身鳥肌が立っていたことでしょう。
しかしその時期を少し過ぎてしまった自分は、むしろ本物中の本物を前にメンタルやられそうになっておりました。
一方で、単純な憧憬以外に色々と考えさせられることもありました。
・福原先生ほどの才能、実力、実績であってもイチロー選手のように世に知らているわけではないんですよね。心臓外科というのは世間全体から見れば狭い狭い世界である、との再認識をさせられてしまいました。我々の業界で何か起きても、(よくも悪くも)「コップの中の嵐」なのでしょう。
・日本の心臓外科トレーニングシステムの稚拙さは言うまでもありませんが、その解決法がシステムの外へ出る、のみなのはどうなんでしょう。いまの偉い先生たちもほとんどが海外留学を経て成長してきている。これって、自前のトレーニングシステムが無いから海外にアウトソーシングしているだけではないか、と。岡村先生たちが提議しているような小児施設の集約化などの議論へ踏み出す動きも、成人ではまだまだ先のように思われます。この問題に、我々世代こそコミットしていかねばならないのかもしれません。
などなど。
貢献の仕方は一通りではないので、引き続き自分のやり方で、コントロール可能な範囲で尽力していこうと言い聞かせて、メンタル回復しました。
アーカイブ配信もあるので、参加登録すればまだしばらくは視聴できます。(オンライン最高ですね。)
研修医、学生は無料なのでぜひどうぞ。
(参加登録の後、講演スライド・デジタルポスター閲覧、から入って、120回特別企画 120AS-8-5を探してみて下さい。)
Red Bullのwhite editionが販売終了になってしまい悲しみにくれていましたが、summer editionもかなりいけます。こちらもぜひ。
ではまた。