【オススメの教科書】心臓血管外科医20人が薦める教科書ランキング

心臓血管外科医オススメの教科書9選!!!

 

へい、らっしゃい。オペざんまい岡村です!

 

まずは、回答してくださった20名の先生方、ありがとうございました!!!

 

 

つべこべ言わずに結果から!

 

 

じゃじゃーーーーーーーん!!!

 

 


1位 重要血管へのアプローチ
外科医のための局所解剖アトラス
(メディカルサイエンスインターナショナル)

 

今回のアンケートで1位を飾ったのは、教科書の中でも圧倒的な量と質(と値段)を誇る「重要血管へのアプローチ」でした!!!

 

この教科書は、確かに多くの心臓血管外科医が持っている気がしますし、修練医くらいの学年で購入しても、その後歳を重ねてもずっと使い続けるであろう教科書ですので、納得の結果かもしれません。

内容は、タイトルの通り胸部や腹部の大血管だけでなく、四肢・頸部の動静脈に至るまで、事細かく外科医の目線で、どのようにアプローチすべきか掲載されています。

 

イラストも解説もお腹一杯になるくらいに載っています。

 

日本では、多くの施設が「心臓外科」だけではなく「心臓血管外科」として働いている先生が多いと思いますので、稀な疾患に遭遇した時に、辞書的に調べることができるので、心臓血管外科医なら本棚に置いておきたい1冊ですね。

 

ただし、デカくて重い!!!

それと研修医の先生には、内容・値段ともにちょっとハードルが高い気がします。

 


 

2位 滋賀医科大学心臓血管外科編
成人心臓血管外科手術スキルアップガイド
(中外医学社)

Amazonで鈴木 友彰, 浅井 徹の滋賀医科大学心臓血管外科編 成人心臓血管外科手術スキルアップガイド。アマゾンならポ…

 

続いて第2位に登場したのが「滋賀医大」の教科書。

この本は集中治療のことから、対外循環、メジャーな成人心臓外科手術が網羅的に掲載されている比較的新しい教科書です。

 

管理人は立ち読みしかしたことないですけど、心臓外科の修練医が最初に手にする教科書としては近年では一番かもしれません。

 

読者の先生で、お持ちの方がいたら、ぜひ問い合わせから感想を送ってください!!!

okamurakアットマークopezanmai.netにDMでも構いません。

 


 

3位タイ 心筋保護標準テキストブック
(文光堂)

 

第3位タイは、心臓血管外科学会が出版した「心筋保護標準テキストブック」です!

心臓外科に携わる先生だったら、これは必読でしょう。

 

おそらく「心筋保護」に特化した和書は、過去10年でこれしかないと思います(それより前は知りません)。

 

しかも、内容がマニアックという訳ではなくて、心臓外科医にとって必要十分な知識が掲載されている良著だと思います。

 

心臓手術に入りたての頃は、心筋保護液や種々の心筋保護法に興味津々だと思いますので、その頃に是非!

 

 


3位タイ 図解 先天性心疾患
ー血行動態の理解と外科治療
(医学書院)

 

同じく3位タイにランクインしたのは、先天性心疾患の教科書からは唯一の登場、医学書院の「図解先天性心疾患」です。

日本の心臓血管外科医の約50%が大学病院勤務、約8割が医局に所属していますから(参考文献:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcvs/46/4/46_4_U1/_article/-char/ja)、多くの先生が一度は先天性心疾患をかじることになると思います。

 

先天性を専門にしている管理人としては、この本は先天性心疾患をローテートする際に血行動態をざっと理解したい時に役立つの教科書かなと思います。

ちなみに、類書は「カラーイラストでみる先天性心疾患の血行動態治療へのアプローチ(文光堂)」ですね。

 

先天性心疾患の初学者はこのどちらかから入るのが理解しやすいと思います。

 

上記2冊はイラストがメインで、疾患に関する情報が少ないので、もう少し疾患の理解を深めたいときは、今回掲載しませんでしたが、「先天性心疾患(MEDICAL VIEW)」が良著だと思います。これがあれば専門医試験にも対応できるのかなと思います。

 


 

以下、ざっと上位の教科書を掲載します。

5位タイ

心臓外科医が描いた正しい心臓解剖図(メディカ出版) ⇦ 管理人オススメ

新・心臓血管外科テキスト(中外医学社) ⇦ 辞書的存在

心臓血管外科手術のまずはここから(MEDICAL VIEW)

ハートチームのための心臓血管外科周術期管理のすべて(MEDICAL VIEW)

先天性心疾患手術書(MEDICAL VIEW)⇦ 先天性心疾患の手術書では唯一無二の存在だが絶版となって久しい。

 


 

という訳で今回は、研修医の先生からの質問に答えることを目的に、読者の先生方にアンケート形式で「オススメの教科書」を投稿いただき、まとめてみました。

 

個人的にもランクインしている教科書は、間違いなくオススメできる良著ばかりです。

 

 

 

一方、〜「研修医」「修練医」を対象に〜と前置きをして行ったアンケートだったので、いわゆる「手術書」は影を潜めてしまいました。

その辺はご理解くださいませ。

 


最後に宣伝。

今さら聞けない心臓血管外科基本手技(南江堂)

心臓血管外科専攻医・専門医必修! Off the Job Trainingテキスト(南江堂)

胸部外科レジデントマニュアル(医学書院)

この3冊は管理人も著者の一人に入っていますので、ご一読くだされ。

買って頂いたとしても僕に印税は1円も入りませんが。。。

 

ちなみに「今さら聞けない心臓血管外科基本手技(南江堂)」のタイトルは、僕が考えました。

なんなら、この企画そのものも僕が考案しました。

本の表紙からは全然伝わりませんが、それだけはここで物申したい!

以上です。


 

今日は、この辺で。

したーーーーっ

 

 

 引き続き「オススメの教科書」に関するアンケート受け付けてます!!!

チェックするだけの簡単なアンケートです!

よろしくお願いしまーす。

 

>小児心臓外科医オンライン勉強会のお知らせ

小児心臓外科医オンライン勉強会のお知らせ

小児心臓外科医の先生方、または先天性心疾患に関わる全ての医療従事者のみなさま 日本時間で毎週土曜午前11時より1時間程度の勉強会をオンラインで行なっています。 アーカイブをYouTubeに残していますので、ご視聴の上、興味がある方は問い合わせフォームにて管理人までご連絡ください。 日米の小児心臓外科医が毎週たくさん参加しています。学会とは違って緩く楽しく継続しています。

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